WordPressの設定にあるキャッチフレーズ。よく分からず入力している人も多いのではないでしょうか。
ちょっと検索してみると「空白がいいよ」と紹介している記事もありますね。今回はキャッチフレーズの設定で迷った人に向けての記事です。
今回の記事で回答すること
- キャッチフレーズは空白がいいのか
- キャッチフレーズはSEO的にどう扱うのか
この2点について回答したいと思います。
結論: キャッチフレーズを空白にするかどうかはテーマによる
キャッチフレーズを空白にするかどうかはテーマによります。
「空白がいい」というのも1つの回答だと思います。ただ、キャッチフレーズのことをちゃんと考えて作ってくれているテーマもあるんですね。
そんなテーマを使う場合はしっかり活用したいですよね。
ここではキャッチフレーズを設定するとどこに反映するのか、その見方をご説明したいと思います。
「あ、ここに反映するんだ」というのを確認した上で空白にするかどうかを決めましょう。
最初に確認ポイントだけお伝えしておきますね。分からない方はこの下で詳細に説明しますのでご安心ください。
ポイント
- <title></title>タグの中身を確認する
- <h1></h1>タグの中身を確認する
- <h2></h2>タグの中身を確認する
- <meta name=”description”>タグの中身を確認する
そもそもキャッチフレーズとは
見方を説明する前にキャッチフレーズについてサクッと説明します。
キャッチフレーズはサイトの「うたい文句」「キャッチコピー」「説明」を書く項目です。前述したようにテーマによって扱い方が異なります。
WordPress公式サイトでは以下のように説明しています。
サイトについて簡単に説明した文章を入力します。サイトの目的やキャッチフレーズ(うたい文句)が記載される場合もあります。キャッチフレーズは短いコピーや文章で、サイトの本質を表しつつ、ユーモアに溢れ、目を引くものがよいでしょう。
キャッチフレーズを設定する場所
キャッチフレーズが設定できるのは2箇所。どちらで設定しても構いません。
設定方法1: WordPress管理画面 > 設定 > 一般
「キャッチフレーズ」の箇所にサイトのキャッチフレーズや簡単な説明を記入します。
設定方法2: WordPress管理画面 > 外観 >カスタマイズ > サイト基本情報
カスタマイズ画面からもキャッチフレーズが設定できます。
キャッチフレーズがどこに反映するのかを見るための準備
ここから本題。キャッチフレーズがどこに反映するのかを確認する方法を紹介します。
用意するもの↓
- Webサイト
- 投稿で作った1記事(テスト用で構いません)
- 固定ページで作った1ページ(テスト用で構いません)
こちらの3つを準備します。
あと、プラグインの「Yoast SEO」または「All in One SEO Pack」をインストールしておきます。
今回はSEO対策プラグインでメタディスクリプションという記事ごとに簡単な説明を書く欄を表示させたいだけです。プラグインの詳細な説明は割愛します。
本記事ではYoast SEOの方を採用したいと思います。
Webサイトの準備
準備するWebサイトですが、この記事ではよく利用されている無料テーマのCocoonをサンプルに見ていきたいと思います。
Cocoonをインストールした直後の一般設定画面↓
キャッチフレーズに「Just another WordPress site」と書かれていますね。この文言がサイトどこに反映するのかをこれから見ていきます。
投稿記事の準備
投稿記事では以下のような「タイトル」と「見出し2」と「サンプル文章」を作成します。画面は下書き保存した後の画面です。
さらに、「メタディスクリプション」の項目に任意の文字を入力しておきます。
記事の下の方に「Yoast SEO」という欄があります。
その中の「スニペット編集」をクリックします。
メタディスクリプションに説明を記入します。
これでもう一度下書き保存しておきます。
固定ページの準備
固定ページも1ページ用意します。
投稿と同じですので説明は割愛しますね。以下のように準備して下書き保存してください。
キャッチフレーズがどこに反映するのかを見る方法
準備が整いましたので、キャッチフレーズがどこに反映するのか実際に見ていきたいと思います。
Google Chromeのデベロッパーツールで確認する
確認にはGoogle Chromeを使います。
ちなみにGoogle Chromeのシェア率は59.69%、半分以上の人がGoogle Chromeを使っています。サイト制作・運営にも便利です。利用していない人は利用するようにしましょう。
Google Chromeのシェア率↓
参考: Browser Market Share Worldwide | StatCounter Global Stats
Google Chromeでサイトを開いたら、右端にある「点が3つ並んでいるアイコン」をクリックします。
その中の「その他ツール」-「デベロッパーツール」をクリッックします。
開くと以下のような画面が出てきますが、ちょっと見づらいのでWebサイト画面とソース画面を切り離しましょう。
右下にある「点が3つ並んでいるアイコン」をクリックします。
その中のDock sideにある「一番左のアイコン」をクリックします。
画面を切り離すことができました。こっちの方が見やすいですね。
Webサイトのトップページのキャッチフレーズを確認する
その中にある<head>…<head>をダブルクリックします。
展開されますのでtitleと書かれたタグを探します。
「Cocoonテストサイト – Just another WordPress site」と書かれた箇所が見つかりましたね。
このテーマ(Cocoon)ではトップページのタイトルは「Webサイト名 + キャッチフレーズ」となることが分かりました。
ちなみに<title>タグはGoogleの検索結果に表示される箇所です。<title>タグを確認して、「いや、キャッチフレーズはいらない」と思ったらYoast SEOの設定で修正しましょう。
続いて<meta name=”description”>と書かれたタグを探して、contentの中を確認します。
何もしないとメタディスクリプションにキャッチフレーズが反映することがわかりましたね。
Webサイトのトップページのメタディスクリプションは大事な箇所になります。キャッチフレーズが表示されてしまう場合はyoast SEOの設定で修正しておきましょう。
メタディスクリプションはWebサイトを100文字程度で説明してください。この100文字がGoogleの検索結果に反映します。
弊サイトの場合こんな感じです↓
続いて<body>タグをダブルクリックして<h1>タグを見つけます。Google Chromeのデベロッパーツールは該当するソースを選択するとWeb画面で対応する箇所に色がつきます。便利ですね。
<h1>タグの中を見ると「Cocoonテストサイト」のみが表示されていることがわかります。
キャッチフレーズは<h1>タグには反映しないことがわかりました。
上のような手順で<h2>タグがどうなっているか確認しましょう。
トップページのキャッチフレーズに関するTips
Webサイトのトップ画面の<h1>タグが「Webサイト名」となっているのはOKです。「Webサイト名 – キャッチフレーズ」でもOKです。
ただ、<h2>タグに「キャッチフレーズ」が挿入されるテーマがあります。<h2>にキャッチフレーズが入るのはSEO上好ましくないです。
ちょっと古いテーマですがWordPress.orgの公式テーマ「Twenty Twelve」はキャッチフレーズが<h2>タグに入る仕様でした。
<h2>タグはブログであれば文章内の見出しに使う項目です。あまり良くない仕様ですね。
投稿記事のキャッチフレーズを確認する
用意していた投稿記事の画面を開き、右にある「プレビュー」をクリックします。
下書き状態での画面が表示されます。
あとは先ほどと同じ要領でデベロッパーツールで以下を確認していきます。
確認箇所
- <title>タグ
- <meta name=”description”>タグ
- <h1>タグ
- <h2>タグ
この中の<meta name=”description”>タグはyoast SEOの設定機能で文章を入力しました。どのようになっているのか確認してみましょう。
デベロッパーツールを開いて、<head>タグをダブルクリックします。
<meta name=”description”・・・を探します。
Yoast SEOで入力した文章が表示されています。テーマの仕様よりプラグインが優先されることが分かりましたね。
固定ページのキャッチフレーズを確認する
固定ページの確認方法は投稿の場合と同じ確認方法です。詳細な説明は割愛します。
キャッチフレーズのSEO的観点
今までのキャッチフレーズに関する説明で以下の4点を見てきました。
おさらい
- <title>タグを確認する
- <meta name=”description”>タグを確認する
- <h1>タグを確認する
- <h2>タグを確認する
なぜ、この4点が大事かというとSEO対策する上で大事なタグだからですね。
キャッチフレーズの設定を交えながら1つずつ見ていきましょう。
<title>タグでのキャッチフレーズ
<title>タグは以下のような状態が望ましいです。
推奨
- トップページ: 「Webサイト名 + キャッチフレーズ」
- 投稿記事: 「記事タイトル + Webサイト名」or「記事タイトル」のみ
- 固定ページ: 「ページタイトル + Webサイト名」or「ページタイトル」のみ
トップページは「Webサイト名 + キャッチフレーズ」がよい理由
トップページは「Webサイト名 + キャッチフレーズ」となっている方がよいですね。なぜかと言うとSEOで使うキーワードをキャッチフレーズに入れることができるからです。
例えば「IT」「転職」で上位表示したい『私のIT転職日記』というWebサイト名でサイトを作ったとしましょう。
この場合Webサイト名に「IT」「転職」が入っているので<title>タグは「Webサイト名」だけでもOKです。
ただ、中には『私のIT転職日記』なんて嫌だ。カッコいいWebサイト名を付けたい。という人もいますよね。そこでWebサイト名を『Changing』にしました。『私のIT転職日記』よりはカッコいいですね。
ただ、これでは何のサイトか分かりません。「IT」「転職」のキーワードも入っていません。
何のサイトなのかGoogleに伝えることができないですね。
こんなときキャッチフレーズが役に立ちます。
「IT企業に転職するための活動Log」とキャッチフレーズに入れたとします。
そうするとトップページのタイトルは
「Changing – IT企業に転職するための活動Log」
となりますね。
これなら「IT」と「転職」のキーワードが入っていて良さそうですね。
投稿記事・固定ページの<title>タグにキャッチフレーズはいらない
投稿記事・固定ページの<title>タグにキャッチフレーズはいりません。上で書いたように<title>タグにセットされる文章は「記事タイトル + Webサイト名」または「記事タイトル」のみがちょうどいいです。
見かけたことはありませんが、<title>タグが「記事タイトル + キャッチフレーズ」になるテーマがあったらYoast SEOなどのプラグインで修正しましょう。
<meta name=”description”>タグでのキャッチフレーズ
メタディスクリプションは実はSEO対策としての効果はありません。「<meta name=”description”>の中身は評価してないよ」とGoogleは言っています。
ただ、検索結果に表示される箇所ではあります。検索結果に表示された説明を読んで「あ、このページなら回答が見つかりそうだ」とクリックする人もいるでしょう。
そういう意味ではちゃんと設定しておいた方がいい箇所です。Yoast SEOかAll in One SEO Packで設定しておきましょう。
<h1>タグのキャッチフレーズ
<h1>タグはトップページであれば「<h1>タグ = Webサイト名」、投稿記事であれば「<h1>タグ = 記事タイトル」、固定ページであれば「<h1>タグ = ページタイトル」になっていることが望ましいです。
<h1>タグにキャッチフレーズが入らないテーマを選びたいですね。
<h2>タグのキャッチフレーズ
<h2>タグはブログであれば本文中の見出しに使いたい項目です。
前述した通り<h2>タグにキャッチフレーズが入ってしまうテーマもあるので気をつけましょう。
まとめ
キャッチフレーズはどのように扱うべきかを解説しました。
最後に、デベロッパーツールを使ってチェックする箇所をもう一度書いておきますね。
チェックポイント
- <title>タグ
- <meta name=”description”>タグ
- <h1>タグ
- <h2>タグ
SEO対策プラグインを使うとある程度の変更を加えることができますが、やっぱり最初からしっかりしたテーマを選びたいところですね。
有料テーマまたはCocoonやStinger※などSEO対策がしっかりしたテーマがオススメです。有料テーマもちょっと見てみたい人は以下の記事もチェックしてみてくださいね。
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※Stingerのダウンロード箇所は非常に分かりづらいです。2018年9月現在は「※注意事項に同意の上、ダウンロードして下さい。」と書かれたリンクからダウンロードできます。