「WordPressの特徴」と言われたら何を思い浮かべるでしょうか?
だいたいの方がテーマ(WordPressのテンプレート)にちなんだことを思い浮かべたかと思います。
今回はWordPressをこれから使ってみようと思っている方、テーマを選ぶときのポイントを知りたい方に向けてWordPressテーマの選び方を解説します。
WordPressは公式テーマ(WordPress.orgの審査に通ったテーマ)だけで約6000件あるんですね。
WordPress.orgにない無料テーマ、制作会社が販売している有料テーマを合わせるとその倍くらいはありそうです。
ただ、これだけあると逆に困りますよね。テーマ選びに1日費やすこともあるでしょう。
うーん、と悩んでいても先に進みません。この記事で選び方の型を覚えて、知識を踏まえた上で自分にとって正解のテーマを選びましょう!
目次
WordPressテーマの選び方で最初に考えること
WordPressテーマの選び方で最初に考えることは「目的」です。
というのもWordPressテーマの制作者は「こういう目的で使ってもらうためのテーマです」とテーマの用途を限定しているんですね。
その用途に応じてデザインや機能を提供しています。
なのでテーマの用途にマッチするためにも最初に自分のWebサイトの用途・目的を明確にする必要があります。
テーマの目的・用途はだいたいですが以下の4つに分類されます。
- ブログ
- Webマガジン
- アフィリエイト
- ビジネス
まずは上の4つのジャンルごとにテーマの選び方を解説しますね。
ブログテーマの選び方
WordPressが最も得意なジャンル。
今はホームページからキュレーションメディアまで何でもできますが、当初のWordPressはブログソフトウェアとしてリリースされました。
更新・管理がしやすいブログシステムとして世の中に広まったんですね。
ブログ用であればコンテンツは文章が主役になります。なので「デザインがシンプル」「読みやすいフォント、文字サイズ、行間」のものがおすすめです。
無料テーマであればCocoon(コクーン)、有料テーマであればSWALLOW(スワロー)などが良いかと思います。
Webマガジンテーマの選び方
Webマガジンは読んでの通り「Webの雑誌」ですね。ブログは文章が主役ですがWebマガジンは画像であったり動画も主役になり得ます。
「〇〇特集!」とか「〇〇動画を1ページで解説!」などまとめやキュレーションにも向いていますね。
Webマガジンを作る場合は全体の構成やジャンル構成が大事です。Webサイトを作る前の最初の設計が大事です。
Webマガジンは情報が煩雑になっていきます。なので「情報整理しやすいテーマ」「各ジャンルが見つけやすいデザイン設計」のテーマがおすすめです。
百聞は一見に如かず、イメージを見て頂いた方が早いですね。
アフィリエイトテーマの選び方
アフィリエイトの目的は「収益を得ること」です。
悩みがある人がGoogle検索をして目的のページに辿り着き、広告を経由して商品を購入します。なので「SEO対策が強力なテーマ」「随所に広告配置ができるテーマ」がおすすめです。
オシャレな方がいいんじゃないか?と思うかもしれませんがまずはSEOと機能性、できれば運用しやすい機能が揃ったテーマがおすすめです。
個人的にはAFFINGER(WING)がおすすめです。2018年4月に強化された機能とデザインが評判を呼んでいるテンプレートです。
機能が豊富なので最初は戸惑ってしまいますが、使い方を覚えた分だけ恩恵が受けられます。
ホームページテーマの選び方
WordPressはホームページ向けのテンプレートが数多くあります。業界・業種に特化したテーマや、オーソドックスなコーポレートサイトテーマなど数多く存在します。
業種に特化したデザインなども大事ですが、その前に「ホームページを使って何がしたいのか?」は作る前に考えておくべきです。
Web集客を考えているのであれば、Webマーケティングのコンサルタントに一度相談してみるのが良いでしょう。初回無料のところが多いですので、2〜3社選んで担当者とお話してみると方向性が見えてくるかと思います。
とにかくホームページがあればいいという方は無料ならLighting、有料ならEmanon Businessがおすすめです。
WordPressテーマの入手方法
WordPressは無料で入手できるテーマからオシャレで機能豊富な有料テーマまで数多くのテーマがあります。
ここではテーマの配布サイトと入手方法を解説しますね。
WordPress公式テーマ
最も有名なテーマ配布サイト。WordPress.orgの審査に通過したテーマのみ置いてあります。無料テーマ配布サイトの中では最も信頼性の高い配布サイトです。
WordPress管理画面 > 外観 > テーマ から探す方法と上記のURLから探す方法があります。
テーマを探すときはWordPress.org | テーマからの方が探しやすいです。なぜかと言うと評価やダウンロード数が見れて、デモ画面へのリンクボタンが設置してあるから。
WordPress.org | テーマで探してWordPress管理画面からインストールするという流れがよいでしょう。
テーマフォレスト
ハイクオリティなWordPressテーマ販売サイトのテーマフォレスト。世界的に最も有名なテーマ販売サイトと言ってよいかと思います。
約42,000件ものWordPressテーマがあり、どれもリーズナブルです。無料テーマで好みのテーマが見つからない場合はテーマフォレストで探してみるとよいでしょう。
こちらもサイト運営者による厳正な審査があり、審査に通過したテーマのみがサイトで販売されています。購入前にユーザーレビューやコメント、最終更新日など細かい情報を確認することも可能です。
デメリットは全て英語表記であることでしょうか。英語が苦手な方はGoogle翻訳でページを翻訳して閲覧しましょう。
テーマについてもフォントファミリー(ブラウザ上に表示させるフォント)が英語フォントで指定されています。フォントにこだわる方はCSSに日本語フォントを指定する必要があります。
国内の有料テーマ
日本国内ではテーマフォレストのように大規模なWordPressテーマ販売サイトが存在しません。
Web制作会社などが個別に販売しているケースが多いです。販売プラットフォームがないので探しづらいですが、日本の有料テーマはデザイン性・機能性に優れたテーマが多いです。
有料テーマで有名な販売サイト
海外の有料テーマ
日本と同様、海外でもWeb制作会社などがWordPressテーマを販売しています。
海外は日本に比べて市場規模が大きいんですね。競争原理が働くのでデザイン性・機能性のよいテーマがリーズナルブな値段で販売されています。
WordPressテーマの選び方でNGなパターン
ここからはテーマを選ぶ際に気をつけるべきこと、NGなパターンを解説します。サイトを作成して運用開始後に「失敗した!」とならないように、ここに書いてあることは最低限遵守しましょう。
テーマの利用者・情報が少ない
「利用者が多いと他の人と被って嫌だ」と思う人もいるかもしれませんが、WordPressテーマを選ぶときはある程度売れている、利用されているテーマを選択しましょう。
というのも利用者が少ないと2つのデメリットが起こり得るからなんですね。
- 開発者がアップデートをやめるかもしれない
- 設定方法が分からないときは自力で解決するしかない
特に「開発者がアップデートをやめるかもしれない」のは致命的です。その後は自分でメンテナンスや不具合の修正をしないといけませんからね。
初心者にはかなり痛いです。
Google検索でテーマの設定方法や活用方法などの情報があるテーマを選びましょう。
非公式のテーマ
個人サイトで趣味で配布しているようなテーマはやめておいた方がよいですね。
クオリティに保障が無いですし、サポートやアップデートも制作者のさじ加減です。自分で全部管理するくらいの心構えがあれば別ですが、その時間はライティングやサイト構成を考えたりする時間に使いたいですよね。
初心者はまず使ってはいけないテーマです。
セキュリティ面で心配なテーマ
1年以上アップデートされていないテーマはどれだけデザインが良くても選ばない方が良いです。
WordPressやWebブラウザは早ければ数週間単位でアップデートされています。セキュリティと機能向上のためですね。WordPressの上に乗っかっているテーマもそれにあわせてアップデートされる必要があります。
放置されているテーマだと最新のWordPressとどんどん乖離していってバグを起こしやすいんです。
また、セキュリティ面で脆弱な可能性が高いです。
不要なトラブルを避けるためにも、ちゃんと更新している(制作者がちゃんと運営している)テーマを選びましょう。
芸術性の高いテーマ
奇抜でユニークなデザイン、いわゆる芸術性の高いデザインはおすすめしません。
この記事を読んでいる方の多くはブログかホームページを作りたいはずです。ブログとホームページの目的は「相手に分かりやすく情報を伝えること」ですよね。
アフィリエイトの場合は、さらにその情報を元に意図したアクションを取ってほしいと思います。
情報がどこにあるのか分かりづらい奇抜でユニークなデザインだと、ユーザーは疲れてしまい早い段階で離脱します。
読みにきてくれる人のためにもユニークな芸術性を出す必要はありません。
スマートフォン対応していないテーマ
現在はWebサイトのスマートフォン対応化は必須事項になっています。
スマートフォン対応していないと見られなくなる訳ではないのですが、以下の2点でかなり不利な状況になります。
- SEOで不利になる
- 印象が悪い
2016年の11月にGoogleはモバイルファーストインデックスという構想を発表しました。
モバイル端末からの検索ではスマートフォン対応したページを優先するというものですね。
約1年半後の2018年3月にはテスト運用から正式運用になることが発表されました。
内容を読んで分かる通りモバイル(スマートフォン)対応したWebページが優先されます。つまりスマートフォン対応していないWebサイトはSEOでかなり不利になりそうだということが分かりますね。
ちなみにモバイルファーストインデックスに準拠しているかどうかはモバイルフレンドリーテストで調査できます。
Googleが提供する無料のツールです。ぜひご活用ください。
こちら→モバイルフレンドリーテスト
テーマを選ぶときに意識してほしいポイント
ここからはWordPressテーマを選ぶときのポイントを説明します。すべて満たしていないとダメということはありませんので、あくまで選ぶときのポイントとして活用くださいね。
自分が良いと思うサイトを参考にする
これからやる気を出すためにも、ご自身が「良い!」と思う感覚は結構大事です。
なので、「あ、このサイトのデザインいいな」とか「この色合いやフォントいいな」と思うサイトはこれから作るときの参考サイトにしましょう。
ただし、前述の通り奇抜すぎるデザインはNGですね。読む人がいることも考えながら、自分の感覚も大事にする感じが良いかと思います。
日本語に対応したテーマ
Webサイト制作が初めての方は日本語テーマをおすすめします。
機能の項目名や説明文が日本語で書かれているため分かりやすいです。フォントファミリー(Web上に表示するフォント)も日本語フォントが指定されているのでCSSファイルを触る必要がありません。
逆にWebサイト制作の経験があってWordPressは初めてという方は海外テーマを選んでも良いかと思います。
HTMLやCSSのコーディングが出来るとテーマの選択肢が広がりますね。
SEO対策済みテーマ
WordPress自体がGoogleが推奨するSEO構造にほぼ準拠したシステムなので「WordPressはSEOに強い」と言われています。
ただ、細かい技術的な対応、リッチスニペット対応などはテーマによってまちまちです。
なるべくなら細かいところまでSEO対策したテーマがいいですよね。
有料テーマになりますが賢威やAFFINGERはかなり細かいところまでSEO対策されたテーマです。有名なブロガーやアフィリエイターもよく利用しているテーマです。
中級者以上向きのテーマですが慣れれば初心者でも十分扱えるテーマです。
広告対応したテーマ
ブログやアフィリエイトサイトを作りたい人向けの内容です。ホームページを作りたい人はスルーしてください。
ブログやアフィリエイトをするなら広告用の枠が予め用意されているテーマをおすすめします。さらに広告枠は1箇所だけでなく数箇所設定できる方が望ましいです。
というのもGoogle Adsenseの場合、場所や大きさによってクリック率やクリック単価が異なるからなんですね。いろんな箇所に配置できた方が広告収入もあがりますよ。
初心者が扱いやすいテーマ
WordPressは管理画面からテーマのカスタマイズやそのテーマ特有のパラメータ設定ができます。レイアウトの設定や画像の挿入、文章の入力などを行ってWebサイトを作っていきます。
HTML/CSSのコーディング無しでWebサイトが作れます。Web初心者にはうれしいシステムですね。
ここで注意して頂きたいのがあまりにも機能豊富すぎるテーマは最初は避けた方が無難です。理解するのに時間がかかってしまってなかなかサイト公開ができません。
初心者の方は機能が少なくてシンプルなテーマを選んだ方がよいでしょう。
ブログならOpenCageのSWALLOW、ホームページならLightningがおすすめです。
見やすくてオシャレなテーマ
訪問ユーザーに良い印象を持ってもらって、興味のある情報が見やすく整理されていると回遊率があがります。回遊率が上がるとサイトの評価が高くなりますので結果的にSEO対策につながるんですね。
さらに、サイト内で購入するかどうか、サイト内の広告に興味を示してクリックするかどうかもサイトの印象(デザイン)と文章で結構変わります。
SEO対策をマーケティングとすると、サイト内のデザインや文章は営業にあたると思ってください。営業が良ければ商品が売れます。
先ほど書いたような奇抜すぎるデザインはNGですが、殺風景過ぎるデザインもNGです。見やすく分かりやすくオシャレなテーマがおすすめです。
無料テーマではどうしてもデザインが見劣りします。「デザインも大事にしたい」という方はOpenCageさんが制作しているテーマをオススメします。
サポートや事例が充実しているテーマ
無料テーマでサポートが充実しているテーマは中々ありませんが、有料テーマの場合はメールサポートなどのサポートサービスが付いています。
サポートサービスは制作会社ごとに異なり、中には1ヶ月間の無料Web集客サポートサービスを行っている制作会社もあります。
ご自身のレベル感ややりたいことにもよりますが、テーマを選ぶ際はデザイン性・機能性だけでなくサポート体制もよくチェックしましょう。
ちなみに1ヶ月間の無料Web集客サポートはEmanon Businessという有料テーマを購入すると受けることができます。
あとは、良さそうなテーマが見つかったら「テーマ名 使い方」などでGoogle検索してみましょう。検索結果に豊富に情報が出てきたら利用者が多いテーマです。
利用者が多いと情報量が豊富です。設定に躓いたときなどは情報量が多いテーマほど早く解決できます。
カスタマイズ性が高いテーマ
WordPressで言うカスタマイズとはテーマが提供するデザイン機能のことを指します。
サイドバーをなくして1カラムにするレイアウト機能や指定された枠に画像を埋め込んだりする機能ですね。
初心者の方がテーマを選ぶ場合、これらの機能はある程度豊富な方がいいです。「ある程度」と言ったのはデザイン機能が豊富すぎるとテーマ自体が重くてサイト表示スピードに若干影響が出る可能性があるからです。
このデザイン機能がほとんど無いと、自分でHTMLやCSSのコーディングをする必要がでてきます。コーディングは時間がかかる上、テストも必要なので時間がかかります。
サイト公開前に挫折してしまうこともあるので、最初はなるべくテーマの機能だけで制作したいところですね。
作りたいコンテンツに合ったテーマデザイン
Webサイトのコンテンツにマッチしたデザインのテーマを選びましょう。ここでマッチと言っているのはテーマのデザインのことですね。
コンテンツが男性向けなのに可愛いガーリーな感じだと違和感を感じますよね。
ブログやアフィリエイトテーマの場合ジャンル問わずオールマイティに使えるテーマもありますが、中にはジャンルを限定したテーマがありますので気をつけましょう。
WordPressテーマを選ぶときはデモ画面を確認しよう
無料テーマでも有料テーマでもデモ画面が必ずありますので確認するようにしましょう。
海外サイトの場合は「Demo」とか「Live View」と書かれているボタンがあるはずです。そちらをクリックするとデモ画面が表示されます。
魅力的に見えるようにかなりコンテンツを作り込んでいますが、デザインやフォントはそのままです。画像や文章を入れるとデモ画面に近いサイトが作成できます。
完成イメージとしても使えますので必ず確認するようにしましょう。
おすすめWordPressテーマ
ここでは有料無料含めたおすすめWordPressテーマを紹介します。
SWALLOW(スワロー)
先ほどから何度か紹介している有料テーマの「SWALLOW(スワロー)」。
「文章を読んでもらう」ことにフォーカスしたシンプルで洗練されたデザインのブログ用テーマです。
監修はプロブロガーの八木仁平さんが担当。稼いでいるプロブロガーの知恵が凝縮されたテーマでもあります。

開発元:株式会社bridge
価格:9,900円
主な用途: ブログ
Cocoon(コクーン)
先ほども紹介したSEO対策済みの無料テーマ「Cocoon(コクーン)」。シンプルでカスタマイズしやすい機能が売りのブログ・アフィリエイト用テーマです。
吹き出し機能(顔と文字による会話風コンテンツ)やランキング機能(5段階の星マーク)を無料で提供しているのはCocoonくらいではないでしょうか。
収益化につながる機能が満載のテーマです。
Lightning(ライティング)
ホームページ用で人気のテーマ「Lighting」。
「これで無料なの?」と疑うほど高機能でデザイン性の高いテーマです。CTA(コールトゥアクション)機能もあり、サイト訪問者にアクションを促す機能が無料で利用できます。
ホームページにほしい機能がほとんど揃っています。設定もしやすいため初心者の方には最適なテーマの1つでしょう。
WordPressテーマは有料無料どちらがよいか
ブログやアフィリエイトサイトを作って「稼ぎたい」場合は有料テーマをおすすめします。
ブログで「稼ぐ」という目的を達成するにはコンテンツの作成が必要ですよね。コンテンツ作成になるべくたくさんの時間を使うべきです。
なので、Webサイトを作成している時間は短い方がいいです。有料テーマなら記事を書くための便利機能も豊富なのでコンテンツ作成時間も短縮できます。
「稼ぐ」という目的にフォーカスするなら有料テーマをおすすめします。
逆に「WordPressを覚えながら記事も書く」という目的の場合は無料テーマをおすすめします。デザインも微修正したくなるのでHTMLやCSSも覚えられますよ。
まとめ
WordPressテーマの選び方を解説しました。
選択してはいけないテーマ、選ぶときのポイントがたくさんありますね。「思い出せない」「忘れた」と思ったらこのページで再確認してください。
自分の目的に合ったよいテーマを選んで自分のサイトを育てていきましょう!