自分でホームページを作成するとき、制作ソフトの選択肢に入るであろうホームページビルダー。今回はワードプレスとホームページビルダーを比較してみました。
どの制作ソフトを使おうか迷っているときのお役に立てたら幸いです。
ホームページビルダーとは
パソコン・スマートフォンなどのホームページを作るためのソフトウェアです。ジャストシステムという会社が開発しており、1994年から販売開始をしています。インターネットの黎明期から存在していたようです。とても歴史がありますね。
ちなみにワードプレスの初回リリースは2003年です。
特徴は上記画像のキャッチコピーにもある通り、誰でも簡単にホームページが作れます。レスポンシブデザインのテンプレートもありますので、スマホ対応するためのHTMLやCSSの知識は不要です。
また、開発元へ電話やメールでの問い合わせができますので、初めてホームページ作る時には便利なサービスが揃っていますね。
価格帯は7,000円~26,500円と幅があり、最も一般的な「通常版」は17,900円(税抜)となっています。
ホームページビルダーは3つのタイプがあります。
- ホームページビルダーSP
- ホームページ・ビルダークラシック
- ホームページ・ビルダーEC
それでは、上から順に説明していきます。
ホームページビルダーSP
テンプレートを選んでパーツを入れ込む簡単なシステムです。
ホームページ・ビルダークラシック
従来からあるホームページビルダーと同じシステムです。初心者から上級者まで使用できます。いくつもの業種に対応しているテンプレートが存在します。
ホームページ・ビルダーEC
インターネットショッピング対応のシステムです。いくつもの業種に対応しているテンプレートが存在します。
それでは、次からワードプレスとホームページビルダーの比較をしたいと思います。
ワードプレスとホームページビルダーの比較
SEO対策での比較
SEO対策のしやすさという観点ではワードプレスの方が有利だと考えます。
ワードプレスはシステム自体がGoogleが推奨するガイドラインに沿った作りとなっているようで、ソースコードレベルのことはあまり意識しなくても良い作りとなっています。
こちらは、元Googleの開発責任者であるマットカッツ氏も、ワードプレスはSEOに対応した作りとなっていることを2009年のカンファレンスで述べています。
また、SEO強化のためのプラグインも充実していますので、初心者でもSEO対策がしやすいのではないかと思います。
逆にホームページビルダーは自身である程度頑張らないといけないので、できなくはないですが、時間コストがかかってしまいますね。
情報量の多さ・収集しやすさ
何か困ったときにインターネットで調べて解決しやすいのはワードプレスです。
世界全体のWEBサイトにおけるワードプレスの利用率は27.8%、CMS全体では58.8%の利用率なので世界中で多くの人が利用しています。
さらに、オープンソースで機密保持等の制限が無いため、困ったことやハマっていることは、だいぶ特殊な事例をのぞいたらインターネットで調べたら大抵答えが見つかるのではないでしょうか。
ホームページビルダーの方は情報量は少ないものの、製品サポート窓口がありますので、困った・ハマった場合は開発元が助けてくれます。
ただ、お問い合わせページには「ホームページ・ビルダー サービスお申し込み後の設定、操作、トラブルについてのお問い合わせをお受けしています。」書かれているため、あくまで製品に関する質問のみのようです。
制作時間コストの比較
ホームページビルダーは直感的な操作、ドラッグ&ドロップでの操作で、自由に文字や画像を簡単に配置できるというメリットがあり、WEB制作初心者でもある程度は進めやすいのではないかと思います。
また、製品の使い方に困ったらお問い合わせサービスで操作方法を聞くことができるのも、時間コストという観点では良いところですね。
逆に、ワードプレスはインストール後に存在する基本機能を理解するのに時間がかかるのではないかと思います。各機能はどのような動作をするのか、どのような意味があるのかをご自身で学ばなくてはなりません。
テーマ(テンプレート)ごとに癖もありますので、わからないことをインターネットで調べながら進めていくような形になるかと思います。
サポートについて
上述したとおり、ホームページビルダーは電話やメールでのお問い合わせができます。例えば、ホームページが急に表示されなくなった、製品の操作方法が分からない、などの製品に関するお問い合わせが可能です。
ワードプレスは開発元のサポートがないため、ネット上で自分で情報収集して、全て自分で対処しなければなりません。
長期的に利用するときの比較
長期的に見るとワードプレスの方が良いのではないかと思っています。
初期の学習などで時間がかかるワードプレスですが、いったん慣れてしまえばとても使いやすいシステムだなと実感できるはずです。
HTMLやCSSなど、WEB制作に共通する汎用的なスキルも学習するとさらに効果的です。制作自体が楽しくなっていきますよ。
また、前述したように内部SEO対策がある程度出来ている、利用率が高い、情報量が多いのも強みかと思います。
なんでもそうですが、最初からスムーズにできるものはありません。スポーツや勉強でも同じことが言えます。時間は多少かかるかもしれませんが、時間をかけた分だけ良いWebサイトが作れるようになっていくかと思います。
ホームページビルダーでワードプレスの作成
ホームページビルダーのVer17からワードプレスと連携してサイト作成ができるようになっていますね。
こちらについては書くと長くなりそうですので、開発元のサイトと参考記事を下記に記載しておきます。
その他の制作ソフト
※下記は2017年5月時点の情報です。今後、料金改訂や中止したサービス等が発生する可能性がありますので、必要な場合は開発元のホームページをチェックして下さい。
BiND
ホームページビルダーとよく比較されている制作ソフトです。
現在はソフトウェア版とクラウド版があり、価格帯は以下のようになっているようです。
ソフトウェア版
- スタンダード版: 18,800円 最小限使うための構成
- プロフェッショナル版: 27,800円 機能が全て入っている
- クロスプラットフォーム版: 34,800円 最大4台まで利用可能
クラウド版
- エントリーコース: 初年度無料、2年目以降480円(税抜)機能制限有り
- プロコース: 年額29,760円(税抜)全機能利用可能(1ライセンス)
- ビジネスコース: 年額98,000円(税抜)全機能+20ライセンス
Dreamweaver
Adobe社が提供するWEBサイト制作ソフト、機能が豊富で制作会社などのプロ向けのツールと言われています。
他のAdobe製品(Photoshopなど)との連携も可能です。
ソフトウェア版
- 現在はクラウド版のみとなっており価格.com等の中古サイトでもあまり見かけません。
クラウド版
- 個人向け単体プラン: 1,280円/月(税抜)
- 個人向けコンプリートプラン: 3,980円/月(税抜)
- 法人向け単体プラン: 2,180円/月(税抜)
- 法人向けコンプリートプラン: 4,980円/月(税抜)
ホームページを作るならどれが良い?
コンテンツやページの追加頻度が高い、ホームページ内のブログによる集客等を目標としている場合はワードプレスがおすすめです。
とにかく形としてホームページがあればよいというレベルならホームページビルダーかBiNDで簡単なサイトを作ってしまいましょう。ある程度WEBサイト運用というものが分かってきたらワードプレスに乗り換えるというのも有りかと思います。
まとめ
- SEO対策がし易いのはワードプレス
- 簡単に早くホームページを作りたい場合はホームページビルダー
- ホームページビルダーからワードプレスに連携ができる
- コンテンツによる集客を目指す場合はワードプレスがおすすめ